文章が単調になっていないか

(Facebookの方に書いていたものを転載。)

疲れてきたり、量を訳したりしていると、文章が単調になってくることがある。語尾変化もなく読んでいてつまらない文章になっていないか。ふだん訳している文章はマーケティング関連が多いのだが、昨日参加してきた翻訳フォーラムのワークショップのことを少し書いてみる。

訳出のバリエーションづくり~訳例カード・ワークショップ

ワークショップの前半では、20文で構成される文章を読み、述語部分を特定して、基本3構文である1)動詞述語文、2)形容詞述語文、3)名詞述語文に分類した。この文章は、アルク『翻訳事典2018年版』p56~57、高橋さきのさん寄稿「プロに必要な日本語力はどうしたら身につくか?」でも紹介されているので、ぜひ試してみて欲しい。

まずは、述語部を特定する(アルクの記事では、下線が引いてある)。次に、動詞述語文、形容詞述語文、名詞述語文のどれかを判断する(各構文の説明は、アルクの記事参照)。これで、日本語、英語の両方で、述語部が特定できた状態だ。述語部を中心として、主格、目的格、状況格などがあり、訳文を作るときに無意識に書いていた日本語の各構成部と構文が、これで理解できたわけだ。

ワークショップの後半では、班に分かれて、mostを使った文章をいろいろと考えて、発表した。主語の前に来るのか、主語の後に来るのか、述語の前に来るのか、述語の後に来るのか、それとも主述の外に出してしまうのか。このパターンにはまらないものもあり、その他、とするものもあったが、mostと来たら、「たいていの」と自動的に主語の前に持ってきていないか?と立ち止まるようになる。48の訳例を見ながら、それぞれパターンの判定をして、他のパターンに言い換える練習をした。ついつい締め切りに追われて訳文が単調になってくることがあるが、そういうときは立ち止まってワークショップのことを考える。さて、このmostはどう訳そうかな。

その他に、oftenも単調になりやすい、という話があったが、頻度を示すoften(しばしば)の場合は、言い換えはしない、とのことだった。

なんとなく自分の文章を直したいのだが、どこを直したらよいか分からない、というときに、こういうワークショップに参加してみるといいと思う。アルクの記事では、『悪文 伝わる文章の作法』(岩淵 悦太郎、角川ソフィア文庫)の「悪文をさけるための五十か条」がトレーニングで使える参考書として紹介されている。ワークショップはまた開催されるかもしれないが、遠方の方などは『翻訳事典』で紹介されているドリルを試してみることをお勧めする。

忙しい忙しいとなかなかやらないけれど、教材は結構あちこちに転がっているものだ。『翻訳事典』の記事と連動していたので、ちょっとまとめてみた。理解が浅い!とお叱りの点がございましたら、こっそり教えてくださいませ。

悪文 伝わる文章の作法』(岩淵 悦太郎、角川ソフィア文庫)

翻訳事典2018年度版』アルク

(写真)去年の夏に坊主が城ヶ島で体験ダイビングをしたときに撮ったイソギンチャク。まっきー、何イソギンチャク?13906757_10207097891907881_7614406304683166689_n