(Facebookの方に書いていたものを転載。)
先日、十人十色主催の勉強会で鈴木立哉さんの「翻訳筋トレ」を体験してきた。鈴木さんが毎朝ご自身のTLに書かれている筋トレで、癖を直すためにされているとのことだった。
私はTradosなどのツールはあまり使用していないのだが、疲れてきたり量を訳したりするときに出てくる自分の癖に気づくようになり、「癖を直す」という点に惹かれた。早速日経新聞の「春秋」の音読、「私の履歴書(カルロス・ゴーン)」の黙読を2日試してみた。所要時間にして約5分。お湯を沸かす間にできる。手頃なのでしばらく続けてみようと思うのだが、「癖を直す」ことについていくつか思ったので、書き記しておく。
セミナーの翌日にある編集者さんと話していたのだが、「僕らの仕事は癖を作ることでもある」と言っていたのが印象的だった。間違いは直しつつも、その人の文章の癖を活かして個性を育てる、ということだろうか。
また別の機会だったが、どこかで読んだか聞いたかしたことがあった。新聞記者の方は、入社してから記者ハンドブックなどで自身の文章の癖を一度抜く、ということを聞いたことがある。一度癖を抜いてから、その後に文体を作っていく。守破離はここでも同じなんだな、と思った。
別の編集兼ライターの方は、人の文章に手を入れるときは記者ハンドブック準拠で、ご自身の文章を書かれるときはハンドブックからは離れて好きに書く、と言っていた。
毎日いろいろな文章を読むけれど、紙に印刷されたコラムを読むのは新鮮。新聞受けから新聞を取って、音読、黙読で約5分。しばらく試してみようと思う。
(以下FacebookやTwitterにポストしていたストレッチ記録。)
1.日経新聞の春秋を音読。カルロス・ゴーンの私の履歴書、伊集院静の琥珀の夢を黙読。今日のストレッチは終わり。約9分。
2.今日のストレッチ。日経新聞の春秋を音読。カルロス・ゴーンの私の履歴書を黙読。今日は翻訳フォーラムのワークショップに行くので、これでおしまい。約五分。
3.日経新聞 現代ことば孝 黙読終わり。約三分。
4.日経新聞の春秋を音読、カルロス・ゴーンの私の履歴書を黙読。約五分。
5.日経新聞の「春秋」を音読、カルロス・ゴーンの「私の履歴書」最終回を黙読。約五分。明日からは昭和電工最高顧問大橋光夫氏。経営トップの話はやっぱり面白いね。
6.朝のストレッチ。日経新聞の「春秋」を音読、大橋光夫さんの「私の履歴書」を黙読。約六分。「が」「は」「、」を意識して読んだので昨日よりも時間がかかった。これから1か月間、昭和電工最高顧問の大橋光夫さん。
鈴木さんの朝トレの様子は、ご本人のTwitter、Facebookで発信されているので、興味がある方は読ませてもらうとよいと思う。次回開催が予定されているようなので、都内近郊の翻訳者の方は十人十色をフォローしておくとよいかも。(人気殺到だったので、申し込むのが大変かもしれないけど。)
ここのところちょっとサボっていたのだけど、また近々再開しようと思う。
朝トレのご紹介でした。
追記1: Twitterの方に書いていた記録を転載。
2月18日
久しぶりの朝トレ。日経新聞の「春秋」を音読、文化面の「交遊抄」「文化」の黙読。久しぶりすぎて時間をはかるのを忘れた。
2月17日
今日の朝トレ。日経新聞2面記事のワープロ打ちだん。テスト休みの人がいると日課が狂う。さて、朝ご飯にするかな。
2月12日
朝刊が休みなので、土曜の朝刊から。日経新聞の「春秋」を音読、文化面の「交友抄」「文化」の黙読。約八分。新聞だからというのもあるだろうが、自分はいつも「、」を打つところが打っていなかったりして、今度はなしにしてみよう、などなかなか新鮮。雑学には助けられることが多いので文化面は好き。
2月11日
朝トレ。二日休んでしまい予測変換にも出てこない。日経新聞の「春秋」の音読、「現代ことば考」「彼方の野原」の黙読。約八分。文化面は実はほとんど読まなかったのだけど、面白い。効率、効率と効率ばかり気にしていると、最終的には非効率な気がする。無駄も大事と他界した恩師が言っていた。
2月8日
夕トレ。日経新聞の「春秋」の音読、「交遊抄」「市場の力学」の黙読。約五分半。こんな時間になってしまったけど、仕事以外の文章を読むのは楽しい。
2月7日
夕トレ。日経新聞の「春秋」の音読、「交遊抄」「市場の力学」の黙読。約6分。ふだん新聞を読む時は一面の大見出しから読むけど、ストレッチだと文化面や小さい記事も読むので視点やトーンが変わって面白い。ふだんは一面から斜めに読む。
追記2:新聞は素材に向かないとのご指摘をいただきました。鈴木さんの朝トレの様子は、ご本人のTwitterで紹介されているので、そちらもご参照ください。
(写真)ミシュラン二つ星の城ヶ島。フィルムコミッションが頑張っているので、映画の撮影も多い。