仕事の道具

あまり自分の仕事道具のことを書いたことはないのだけど、少し書いてみる。

和文:

一次訳の入力時点でできる限りミスを少なくするために、「?」と少しでも不確かなものは必ず確認する。例えば、力不足、役不足など間違いやすいといわれているものを間違っていないか、など。この原稿は、JustRight!5のtxtファイル上で書いているのだが、保存のたびに「校正実行」をして読み直したりしている。(JustRight!6が既に出ているので、最新版はこちら。)文字入力には「一太郎2016」に同梱されている「ATOK 2016」を使っており、予測変換の際には「精選版日本国語大辞典」「ブリタニカ国語大百科事典」「ジーニアス英和/和英辞典」などの検索結果が表示されるので、意味を確認しながら入力している。一次訳でのミスを減らすことが、次の工程へミスを残さずに、チェック、推敲の時間が減らせて、最終的に早く綺麗に仕上がる。「一太郎2017」が既に出ているが、日国とブリタニカが入っていないので、2016を購入した。

一太郎2016 スーパープレミアム 特別優待版

Just Right!でも拾えないものがあるので、「音声読み上げソフト詠太6(一太郎2016に同梱)」も使っている。今まで自分で音読をして仕上げていたのだけど、目が補完してしまいミスに気づかないことがあったのと、視認では間違えに気づかないもの(二(数字)、ニ(カタカナ))を確実に拾うために、音声でも確認するようにした。ただこれは、確実に入力時に間違わなければよいので、入力時にもATOKが変な癖を覚えないようにかなり注意している。

例えば、先日Twitterで高橋聡さんは
表記を間違えない、ささやかな工夫のひとつ。たとえば、自分の仕事では「全て」という表記をほとんど使わない。だから「すべて」→「全て」という変換は基本的にしない。「ぜん」「て」と打つ。「昨日」もおなじく「きのう」からは変換しない」と書かれていた。

また井口耕二さんは
「私が仕事用マシンと通信を中心とするその他用マシンの2台使いから離れられない理由のひとつがそれ。おふざけ変換を覚えられると仕事にミスが混じるので、マシンそのものを分ける。ATOK Syncも使わない。 RT @baldhatter 表記を間違えない、ささやかな工夫のひとつ……」
と書かれている。

読み上げソフトは、どの文章も同じトーンで読むため、単調でこれまた聞き逃すこともある。どれも一長一短ではあるのだけど、ミスを後工程に回さない策は、いくつか取っておきたい。私の場合は、一次訳でできる限りミスをしないことが一番効率的なので、疲れたら休むことも効果があると思っている。

紙媒体など多くの人の目に触れるものや、紙として残るものの場合は、第三者の方に読んでもらうようにしている。

コロケーションの確認は、翻訳フォーラムでもよく紹介されている「少納言」を使っている。
現代日本語書き言葉均衡コーパス

先日井口耕二さんが使っていらっしゃるSimplyTerms話を伺ってきたのだが、いくつか早速試した機能があるので、少しご紹介。

今まで字数カウントはCountAnythingを使っていたのだけど、SimplyTermsのワードカウント機能も手頃だったので、使ってみようと思う。

後は、
・billionなどスペルアウトしてある数字を「xx億xxx万」形式の算用数字に変換
・算用数字を漢数字に変換
・漢数字を算用数字に変換
・算用数字を縦書き時に用いる1桁全角、2桁半角、3桁以上全角に変換
・英語の日付を日本語の日付に変換
の機能が気になっていたので、使ってみたい。

和訳に関しては、原文読解、原文の読み込みに力を入れているのだが、まだまだいろいろとできることがありそうなので、試してみたい。

和文に関しては、こんなところだろうか。英文に関しては、また別途まとめることにする。

(写真)タツノオトシゴ@城ヶ島

13935095_10207097892107886_1671467418788206024_n