どんなこと話すの? 3月4日(土)1時~ @四谷

今週の土曜日に四谷で2時間話すことになっている。「どんなこと話すの?」ということで、少し具体的に書いてみたい。

翻訳関連の話を聞く機会は多いけれど、その周辺の話をまとめて聞く機会は意外と少ない。私自身もスクールに1年半通って駆けだしたはいいものの、「自営業・フリーランスってどうやってんの?」と分からないことばかりだった。駆けだしてから最初の9年ほどは、JATには登録していたものの会合にも行かず、業界誌を定期購読してそこで紹介されている本を読み、ひとりで黙々とやっていた。

リーマンで売り上げが落ち、持ち直したところに震災があって、自分ではどうにもならないことで売り上げが激減する怖さを二度体験した。以降もう少し翻訳以外のことも全体的に考えないと、親の介護、配偶者のキャリアチェンジなど、落ち着いて仕事に集中できない外部からの要因に耐えられないと考えるようになった。

フリーランス自体は正規雇用ではないので安定した働き方ではないが、人生百年と言われるようになった昨今、60で定年、年契で働いても65までということを考えると、人生二毛作、三毛作を視野に入れないとセイフティネットにならない。

私の事例はケース1にしかならないが、参加者の人数分だけクラスではケースを考えて、2時間終わった時点で講座料5千円の二割増し分くらいの満足度で帰ってもらえることを考えている。(私の仕事の信条は常に二割増し納品なので。)

オフ会で聞かれたら答えるかもしれないけど、初対面の人にいきなりレート、年収は教えないが、このクラスでは駆けだした頃からの受注記録、月間、年間処理数、レート(和訳、英訳)、年収も話す。(データは見せるが、配布はしない。)

いいものは高く売れると思って続けてきたが、いいものが安く買えてラッキーと思う人もいることが分かってきたので、ブラック企業の見分け方も一緒に考える。

え、そんなことエージェントさん傘下のスクールで話すの? と思われるかもしれないが、私はレギュラーの講座を持っていない単発講師なので、好きにやらせてもらっているようだ。その辺は担当の方も分かっているようで、開始の挨拶が終わったら退室されるので、いくら稼ぎたいかの話から入る。ページ単価x処理枚数を計算したら自ずと月間、年間売り上げは出るわけだが、そこで「訳文を磨きましょう」というところに戻るのでご心配なく。

企業の正社員が一番安定しているとは思うが、介護や定年などで非正規になることも視野に入るようで、「フリーランスってどうやってんの?」と有り難いことにニーズは途切れずにあるようだ。

「フリーランス翻訳者の仕事術:商品は自分、切り口は自在」とあるように、講座の切り口も自在なため、事前アンケートに記入してもらっている。何が聞きたいかを尋ねて、その内容を盛り込むことになっているので、お金のこと、産業翻訳のこと、英訳のこと、和訳のこと、出版翻訳のことなど、聞きたいことを書いてもらって、2時間で答えを見つけてすっきりして帰ってもらいたい。

今回は齋藤さん、松田さんの講座と時間帯が重なっていることと、複数の講座を受けても割引がないようなので申し込みにくいかもしれないが、聞き足りなかったらパフェでも食べに行ってもよいので、誘って欲しい。(私が午後2に移ればよかったですね。後の祭り。)

今の旬はイチゴなのかしら。
フルーツパーラーフクナガ

ということで、まだ確定申告が終わっていないのですが、以下日程で話しますので、よろしければ。

3月4日(土) 「オープンスクール2017春

講座名:「フリーランス翻訳者の仕事術:商品は自分、切り口は自在
講師名:矢能千秋
時間:13:00~15:00 

【受講料】     1講座 5,000円 ※「特許翻訳の英文法 ~あなたは英文を読めていますか?~ &現役翻訳者によるトークセッション」は7,000円。

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