【翻訳と私】どんな自分で一生を終えたいか 翻訳者 山本真麻さん

2013年5月から2019年10月まで「日本翻訳ジャーナル」で連載していた「人間翻訳者の仕事部屋」「翻訳と私」をnoteで続けてみることにしました。約6年半にわたり、31名の方に寄稿していただきました。ありがとうございます。バックナンバーは、「日本翻訳ジャーナル」でお読みいただけます。翻訳と私 Facebookページも更新していくので、よかったらフォローしてみてください。今後の記事は、Webzine「翻訳と私」にまとめていきます。よかったらこちらもフォローしてください。

note版「翻訳と私」の第2回は、翻訳者 山本真麻さんに、「どんな自分で一生を終えたいか」について書いてもらいました。

プロフィール:
山本真麻(やまもと まあさ)

 神奈川県生まれ、福岡県北九州市在住。実務・出版の英日翻訳者。訳書は『それはデートでもトキメキでもセックスでもない』(イースト・プレス)、『クソみたいな仕事から抜け出す49の秘訣』(双葉社)、『休息の科学』(TAC出版)など。福岡で出会った方言で好きなのは「ちかっぱ」と「しゃれとんしゃあ」と「~げな」。
Twitter:@martha0u0

note版「翻訳と私」
33. 「どんな自分で一生を終えたいか」山本真麻

32. 「心を決めたらすべてが動きだした〜出版翻訳への道」ドイツ語翻訳者 中村智子

「人間翻訳者の仕事部屋」「翻訳と私」バックナンバー
日本翻訳ジャーナル」:https://webjournal.jtf.jp/back-number/

デザイン: Charlie’s HOUSE

31.「翻訳をはじめて」廣瀬麻微(2019年9/10月号)
30. 「幼い頃の憧れが形になった翻訳という仕事」舟津由美子(2019年7月/8月号)
29.「翻訳が教えてくれたこと」児島修(2019年3月/4月号)
28.「子どもの本の世界」長友恵子(2018年11月/12月号)
27.「翻訳と私」矢能千秋(2018年9月/10月号)
26.「本の翻訳と私」最所篤子(2018年7月/8月号)
25.「調べ物という命綱」和爾桃子(2018年5月/6月号)
24.「効率的な翻訳を」上原裕美子(2018年3月/4月号)
23.「優秀な受講生のみなさんに講師が学ぶ翻訳教室」金子靖(2017年11月/12月号)
22.「空白のものがたり」喜多直子(2017年9月/10月号)
21.「ミスのない翻訳チェックをするために」久松紀子(2017年7月/8月号)
20.「世界一面白い本を」白須清美(2017年5月/6月号)
19.「ことばの森の片隅に」星野靖子(2017年3月/4月号)
18.「翻訳を仕事にするまで」石垣賀子(2016年11月/12月号)
17.「なぜ、『出版翻訳家』になりたかったのか」藤田優里子(2016年9月/10月号)
16.「わたしを導いたもの」斎藤 静代(再掲、2016年7月/8月号)

人間翻訳者の仕事部屋」(敬称略)
16.「わたしを導いたもの」斎藤静代(2016年7月/8月号)
15.「翻訳と役割語」片山奈緒美(2016年3月/4月号)
14.「『デュカン・ダイエット』をめぐる冒険」福井久美子(2015年11月/12月号)
13.「出版翻訳と軍事とTradosと」角敦子(2015年9月/10月号)
12.「私の選んだ道」久保尚子(2015年7月/8月号)
11.「実務から書籍へ、そして翻訳会社」山本知子(2015年5月/6月号)
10.「しなやかな翻訳スタイルを目指して進化中」倉田真木(2015年3月/4月号)
9.「Out of Line」小野寺粛(2014年11月/12月号)
8.「小さな節目に」熊谷玲美(2014年9月/10月号)
7.「はじまりは気づかぬうちに」北川知子(2014年7月/8月号)
6.「在米翻訳者のつぶやき」ラッセル秀子(2014年5月/6月号)
5.「校正刷りの山の中から」伊豆原弓(2014年3月/4月号)
4.「結局趣味が仕事になった」安達俊一(2013年11月/12月号)
3.「ワタシハデジタルナホンヤクシャ」安達眞弓(2013年9月/10月号)
2.「翻訳書の編集は『生業』であり『使命』」小都一郎(2013年7月/8月号)
1.「大統領を追いかけ続け早十二年」村井理子(2013年5月/6月号)

【翻訳と私】心を決めたらすべてが動きだした〜出版翻訳への道〜ドイツ語翻訳者 中村智子さん

2013年5月から2019年10月まで「日本翻訳ジャーナル」で連載していた「人間翻訳者の仕事部屋」「翻訳と私」をnoteで続けてみることにしました。約6年半にわたり、31名の方に寄稿していただきました。ありがとうございます。バックナンバーは、「日本翻訳ジャーナル」でお読みいただけます。翻訳と私 Facebookページも更新していくので、よかったらフォローしてみてください。今後の記事は、Webzine「翻訳と私」にまとめていきます。よかったらこちらもフォローしてください。

note版「翻訳と私」の第1回は、南ドイツ在住のドイツ語翻訳者 中村智子さんに、出版翻訳を始めたきっかけについて書いてもらいました。

心を決めたらすべてが動きだした〜出版翻訳への道〜ドイツ語翻訳者 中村智子

中村智子(なかむらともこ)
 神奈川県生まれ。ドイツ児童文学・YAを中心とした書籍翻訳に従事。訳書は『ミシシッピ冒険記』(岩崎書店)、シリーズ『動物と話せる少女リリアーネ』『水瓶座の少女アレーア』(学研プラス)、『ゆすってごらん りんごの木』『Think right 誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法』(サンマーク出版)ほか。山歩き、市場巡り、発酵食品作り、動物、とくに猫が好き。モットーは〈選択肢は少なめに〉。南ドイツ在住。Twitter : @dosine2010

「人間翻訳者の仕事部屋」「翻訳と私」バックナンバー
日本翻訳ジャーナル」:https://webjournal.jtf.jp/back-number/

デザイン: Charlie’s HOUSE

31.「翻訳をはじめて」廣瀬麻微(2019年9/10月号)
30. 「幼い頃の憧れが形になった翻訳という仕事」舟津由美子2019年7月/8月号)
29.「翻訳が教えてくれたこと」児島修(2019年3月/4月号)
28.「子どもの本の世界」長友恵子(2018年11月/12月号)
27.「翻訳と私」矢能千秋(2018年9月/10月号)
26.「本の翻訳と私」最所篤子(2018年7月/8月号)
25.「調べ物という命綱」和爾桃子(2018年5月/6月号)
24.「効率的な翻訳を」上原裕美子(2018年3月/4月号)
23.「優秀な受講生のみなさんに講師が学ぶ翻訳教室」金子靖(2017年11月/12月号)
22.「空白のものがたり」喜多直子(2017年9月/10月号)
21.「ミスのない翻訳チェックをするために」久松紀子(2017年7月/8月号)
20.「世界一面白い本を」白須清美(2017年5月/6月号)
19.「ことばの森の片隅に」星野靖子(2017年3月/4月号)
18.「翻訳を仕事にするまで」石垣賀子(2016年11月/12月号)
17.「なぜ、『出版翻訳家』になりたかったのか」藤田優里子(2016年9月/10月号)
16.「わたしを導いたもの」斎藤 静代(再掲、2016年7月/8月号)

人間翻訳者の仕事部屋」(敬称略)
16.「わたしを導いたもの」斎藤静代(2016年7月/8月号)
15.「翻訳と役割語」片山奈緒美(2016年3月/4月号)
14.「『デュカン・ダイエット』をめぐる冒険」福井久美子(2015年11月/12月号)
13.「出版翻訳と軍事とTradosと」角敦子(2015年9月/10月号)
12.「私の選んだ道」久保尚子(2015年7月/8月号)
11.「実務から書籍へ、そして翻訳会社」山本知子(2015年5月/6月号)
10.「しなやかな翻訳スタイルを目指して進化中」倉田真木(2015年3月/4月号)
9.「Out of Line」小野寺粛(2014年11月/12月号)
8.「小さな節目に」熊谷玲美(2014年9月/10月号)
7.「はじまりは気づかぬうちに」北川知子(2014年7月/8月号)
6.「在米翻訳者のつぶやき」ラッセル秀子(2014年5月/6月号)
5.「校正刷りの山の中から」伊豆原弓(2014年3月/4月号)
4.「結局趣味が仕事になった」安達俊一(2013年11月/12月号)
3.「ワタシハデジタルナホンヤクシャ」安達眞弓(2013年9月/10月号)
2.「翻訳書の編集は『生業』であり『使命』」小都一郎(2013年7月/8月号)
1.「大統領を追いかけ続け早十二年」村井理子(2013年5月/6月号)

『翻訳の授業 東京大学最終講義』山本 史郎(著)朝日新書刊を読んで(1)

『翻訳の授業 東京大学最終講義』山本 史郎(著)、朝日新書

 『ホビット』の訳者でもある東京大学名誉教授による指南書である。本の袖を見てみると「(中略)書かれてあることを『文法的に』正しく解釈し、辞書のことばで置き換えるのが翻訳だと思っている人の『常識』を破壊(中略)」とある。誤訳を恐れるあまりに文法と辞書の語釈をよりどころとする身としては誠に耳が痛い。同書を読み終えて、心に残った言葉を中心に、所感をまとめてみる。

 p3にはこう書いてある。「君、いままでの生涯の中で、人に向かってそんな風に話したことある?」英文の文章構造と辞書に書いてある訳語に引っ張られて、受験英語に出てくる英文和訳であれば正解かも知れないが、はたして自分の訳文はふだん使っている日本語になっているのだろうか。筆者は同じく同書のp3で自然な訳文の例を挙げ、「(中略)きちんと情景を頭に描き出し、(中略)自分のことばとして発している(中略)」と説明している。

 第1章の「神が語るか、人が語るか」の項では、「英米で好まれる小説作法は(中略)神が書いているかのような、語り手の主観が極力排除されたもの」であり、「日本では作者個人の声や視点が地の文にまでにじみ出ているようなスタイルが、小説の文体として好まれ」ると述べている。(p23)

 同章p25では、英文学者・翻訳家の別宮貞徳氏の主張を引用し、「翻訳は普通の読者が読んで意味の通じるものでなければならない」と紹介している。ここら辺から、直訳、逐語訳、「同化翻訳」「異化翻訳」「実用テクスト」「文学テクスト」、AIに置き換えられるものは何か、と第2章以降で論じられている。

 第2章p38では、三島由紀夫の短編「新聞紙」の英訳を例に取り、原文と英訳の構造を比較している。原作が4段落あるのに対して、英訳は1パラグラフになっている。これを著者は、「原作の情報を取捨選択して、完璧な英語の段落に転換した」と説明している。(p41)実際の翻訳現場では、ここまで許されることは少ないように思うので、あくまで文芸翻訳の一例と読者は考えたほうがよいだろう。

 同章p43で著者は、アメリカの翻訳者であり研究者でもあるローレンス・ヴェヌティの翻訳理論「同化翻訳」「異化翻訳」を次のように説明している。「最初から英米人が書いたかのように読める翻訳が同化翻訳」「明らかに翻訳であることが分かるように、オリジナルの言語の言い回しや構文が見えるように訳すのが異化翻訳」と書いている。p51では、芥川龍之介の「羅生門」の英訳を例に挙げ、「同化翻訳」「異化翻訳」を説明しているので、詳細はぜひそちらを参照してほしい。

 第3章では「視点と語りー文化圧とは何かー」と題して、英語の小説、日本語の小説の視点の違いを論じている。p67では谷崎潤一郎作『蓼食う虫』のサイデンステッカー訳を取り上げ、原文と訳文を比較している。原文では妻の視点から夫の視点へと第1段落、第2段落で視点の転換がある。ところが英訳では、英米文学では三人称小説がスタンダードである、と述べ、視点の転換は無視され、第三者の視点で描かれている。これを著者は、「『同化翻訳』への圧力が強かったのでは」と説明している。フィクションを訳す翻訳者には、この章の視点の話は、実際に訳出する際に役立つ点が多かったように思うので、詳細は本書を読んでもらうこととし、ここでは詳述を控える。

 第4章「実用と文学のはざまーAIはなぜ『通訳』を殺すのか―」では、「実用テクスト」「文学テクスト」を引き合いに出し、AIに取って代わられる翻訳についても言及している。p80では鉄道について書かれた英文3つを「実用テクスト」「文学テクスト」の例にあげ、Google翻訳の例を紹介している。「文学テクスト」の例として、ディケンズの小説Dombey and Sonから1パラグラフを引用している。Google翻訳の出力を考察しながら、p91-2で著者は次のように述べている。「(中略)情報を正確に伝えることが目的の実用テクストについては、近い将来、AIの発達とともに、すべてコンピュータで翻訳の行われる時代がくるでしょう。(中略)つまり口頭・文書をとわず、『通訳研究』はAI研究のなかに吸収されてしまうだろう、ということです」

 第5章「岩野泡鳴と直訳擁護論―読めない翻訳をなぜ作ろうとするのかー」。ここまでまとめてきて、第4章までの付箋は、7か所だったのに対して、第5章~第8章までは14か所にある。ここからは受験勉強で染みついてしまった英文和訳をいかにして日本語らしい文章にしていくかの手助けとなるのではないかと考える。だが、少々長くなってきたので、第5章以降のまとめは、次のブログ記事で紹介することとする。待てない方は、この週末にでも本著を手に取ってみて欲しい。200ページほどの新書なので数日あれば読めると思う。

翻訳の授業 東京大学最終講義
(朝日新書) 新書 – 2020/6/12
山本 史郎  (著)


3.11.2012に書いたノート

Facebookのノート機能がなくなったので、2012年3月11日に書いたノートを転載します。
ーーー
ノートを書いたんだけど、初めてで良く分からないので、ここにも貼ってみる。
3.11.2011

U11のクラスの母と、クラスランチをしていて、ファミレスにいた。揺れた。やばい。学校へ向かう。信号が止まっていて、大渋滞。途中裏道に抜け、浜へ出て、浜沿いの学校へ。

生徒、先生がグランドへ出ていて、保護者も集まって来ていた。大津波警報が鳴っている。尋常ではない。先生の声が震えている。

登校班に並ばされていて、保護者も引き渡しを待っている。

サッカーのコーチもいた。同じ登校班の母がもう一人。

学校側も判断を迷っている。

車に乗るから、登校班単位で引き渡せる班は、と言うことになり、同じ登校班の母と手分けをして、班員全員を引き取ることになり、第一弾の保護者は子どもたちを引き取って、浜を抜けて帰途へ(後日これは、問題になった)。

途中、徒歩で迎えに来た登校班のお祖母ちゃんと擦れ違う。乗れない。子どもだけ先へ、ということになり、高台の各家へ。一番遠くに住んでいる女児の母には感謝された(下に子どもがいて、迎えに出られなかった)。(この時の校長先生は、3月で定年。4月に新校長を迎えた。私は、4月から地区委員。新校長と一緒に避難経路の見直しをした。)

3月末まで子ども会の会長だった。卓球大会など軒並みイベントは中止。計画停電。子どもたちの顔が暗くなっていく。(子ども会役員の子どもの一人(低学年)は、暗がりを怖がるようになり、親も子供を手放すのが怖くなり、夏のバス旅行を欠席)。

3月。そろそろ春休みだ。給食が終わって、子どもたちが早帰りをするようになる。隣に見慣れない子どもがうろうろしている。暇そうだ。隣は、昼間は80を超えた曾祖母ちゃんがいるので、子どもも祖母ちゃんも持て余している様子。2階から声を掛けた。「ねえ、何年生?」。坊主より2つくらい下だった。「ねえ、最近何して遊んでいるの?」。「あのさ、後でさ、小4(当時)のお兄ちゃんが帰って来るからさ、ベイブレードで遊んだら?」。仙台から単身で避難していたテルと会ったのはこの時が最初だった。以降、毎日のように遊びに来る。春休み。相変わらず計画停電があったり、なかったり。イベントが軒並み中止で子どもたちは暗い+退屈。親も心配で外に出さない。同級生のサッカー母ちゃんと、「肉喰うべ」ということになり、「唐揚げパーティ」をやることに。家を片付け、下3部屋を解放。総勢14名、肉4キロ、米1升、大根味噌汁鍋1杯、麦茶ジャグ1本、会費500円、その他母たちがお菓子、ジュースを子どもに持たせて、唐揚げ食べ放題。4キロの唐揚げを揚げるのは、サッカー母ちゃんとサッカー女子(当時5年)。みんな、お土産に持って帰るぐらいの量だった。その後計画停電も落ち着き、徐々に生活が戻っていく。

売り上げはすぐには戻らなかったが、震災前の受注をぼちぼちやっていた。あちこちに震災翻訳ボランティア登録。翻訳ディレクトリに震災翻訳ボランティア登録をした。ディレクトリ経由で、広告代理店からReal Voices, Real Japanというサイトの英訳スタッフの打診。いくつか記事を英訳。名前も出して貰った。
 
水野麻子さんのML経由で、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の翻訳班でのボランティアスタッフの募集を知る。登録。フリーの仕事+ボランティア翻訳の時期であった。

ふんばろうで、糸井さんのほぼ日刊新聞掲載の対談を英訳することに。監修をお願い、などと班長のえのサンに言われて、ビックリハウスを中学時代に愛読していた糸井さんファンのため、快諾。以降、ボランティアと仕事の両立が大変なことを身をもって知ることになる。http://www.1101.com/funbaro/index.html

第1回がほぼリライトとなり、ボランティア翻訳者(アマチュアの方々)の原稿を真っ赤にしてしまった申し訳なさと、約10頁のリライトに掛けた自分の時間、その分落ち込む売上に悩む。後6回あることも踏まえ、このやり方では無理と班長に相談。売り上げも徐々に戻って来ていた。

2回目以降は、他の班の姉さん達にお願いして、私は当時納期がギリギリになってしまった蟹工船官公庁案件の英訳に戻った。その後、通帳記帳で、前月の売上が激減していることにショックを覚え、夏休みを挟んでふんばろうを脱班。フリーの仕事と両立できる支援を模索。

班長が関わっていた他の支援団体Hope Japan (HP)にも入ってみた。

ふんばろうで、英語版fb頁に震災記事をアップすることもしていた。その関係で、今でも私のfbには震災関係の記事が多いと思うし、twでも多いと思う。首都圏に住んでいて、震災のことを忘れるのは容易い。今日3.11誰もが震災地に想いを馳せる。でも、きっと、週明けて年度末で、確定申告で、新学期で、みんな日常に帰っていく。だから、私は、2012年も引き続き、気になった記事はシェアしていく。SNSのシェアの力は、ふんばろうの立ち上げとなった凄い力であることを知っているから。

tw、fbでは、今でもふんばろう、Hope Japanの仲間と繋がっている。場所は違えど、思いは一つ。いざとなったら、きっとみんな動く。長丁場になることは分かっている。だから、それぞれの生活を守りながら、出来ることをちまちまと出来るときにぼちぼちと。

今日は、普段通りに仕事をすると思う。支援者の生活基盤がきちんとしていないと、支援ができないことをふんばろうで学んだから。

また来年の3.11もノートを書くよ。

矢能千秋(やのう)3.11.2012

「人間翻訳者の仕事部屋」「翻訳と私」バックナンバー

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31.「翻訳をはじめて」廣瀬麻微(2019年9/10月号)
30. 「幼い頃の憧れが形になった翻訳という仕事」舟津由美子2019年7月/8月号)
29.「翻訳が教えてくれたこと」児島修(2019年3月/4月号)
28.「子どもの本の世界」長友恵子(2018年11月/12月号)
27.「翻訳と私」矢能千秋(2018年9月/10月号)
26.「本の翻訳と私」最所篤子(2018年7月/8月号)
25.「調べ物という命綱」和爾桃子(2018年5月/6月号)
24.「効率的な翻訳を」上原裕美子(2018年3月/4月号)
23.「優秀な受講生のみなさんに講師が学ぶ翻訳教室」金子靖(2017年11月/12月号)
22.「空白のものがたり」喜多直子(2017年9月/10月号)
21.「ミスのない翻訳チェックをするために」久松紀子(2017年7月/8月号)
20.「世界一面白い本を」白須清美(2017年5月/6月号)
19.「ことばの森の片隅に」星野靖子(2017年3月/4月号)
18.「翻訳を仕事にするまで」石垣賀子(2016年11月/12月号)
17.「なぜ、『出版翻訳家』になりたかったのか」藤田優里子(2016年9月/10月号)
16.「わたしを導いたもの」斎藤 静代(再掲、2016年7月/8月号)

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16.「わたしを導いたもの」斎藤静代(2016年7月/8月号)
15.「翻訳と役割語」片山奈緒美(2016年3月/4月号)
14.「『デュカン・ダイエット』をめぐる冒険」福井久美子(2015年11月/12月号)
13.「出版翻訳と軍事とTradosと」角敦子(2015年9月/10月号)
12.「私の選んだ道」久保尚子(2015年7月/8月号)
11.「実務から書籍へ、そして翻訳会社」山本知子(2015年5月/6月号)
10.「しなやかな翻訳スタイルを目指して進化中」倉田真木(2015年3月/4月号)
9.「Out of Line」小野寺粛(2014年11月/12月号)
8.「小さな節目に」熊谷玲美(2014年9月/10月号)
7.「はじまりは気づかぬうちに」北川知子(2014年7月/8月号)
6.「在米翻訳者のつぶやき」ラッセル秀子(2014年5月/6月号)
5.「校正刷りの山の中から」伊豆原弓(2014年3月/4月号)
4.「結局趣味が仕事になった」安達俊一(2013年11月/12月号)
3.「ワタシハデジタルナホンヤクシャ」安達眞弓(2013年9月/10月号)
2.「翻訳書の編集は『生業』であり『使命』」小都一郎(2013年7月/8月号)
1.「大統領を追いかけ続け早十二年」村井理子(2013年5月/6月号)

文芸の翻訳教室

文芸の翻訳教室に通い始めて、8年になる。最初に通ったのは、青山ブックセンターでやっている金子靖さんの翻訳教室。いつも即日完売する人気の講座なので、知り合いに受講生がいるようだったら、ひと言いっておくとすぐに情報が回ってくるかもしれない。私は13期、14期と受講して、現在はOG/OBの勉強会に籍を置いている(幽霊部員ですみません)。
 
青山の講座を終了したあとに、横浜で越前先生の講座が始まると聞いて受講し始めたのが2017年4月からで、2020年は3か月間の休校があったが、4年半ほど学んだ。

いずれの講座も、単発の公開講座が開催されたり、オンラインになったりと、地方・海外の人も参加しやすくなっているので、1度試してみたらいいと思う。

2017年に青山の講座を受け終わったときに、Facebookのノートにまとめたものがあるで、そちらも読んでみて欲しい。

どんなものを訳してきたのかなあ、とまとめてみたので、以下ご参考までに。
(一部抜けがあります。)

青山の翻訳教室 13期、14期(2016年?月~2017年7月)講師:金子靖先生

1. Marie-Helene Bertino, “The Idea of Marcel”
2. Laird Hunt, “Impressions of Fukushima”
3. Brian Evenson, “Black Bark”
4. Lorrie Moore, “Thank You for Having Me”
5. Laura van den Berg, “The Dog”
6. Rebecca Lee, “Slatland”
7. George Saunders, “Home”
8. Said Sayrafiezadeh, “Paranoia”
9. Rebecca Lee, “Settlers”
10. John leCarre, “Don’t Be Beastly to Your Secret Service”
11. Lorrie Moore, “Paper Losses”
12. Steven Millhauser, “Thirteen Wives”
13. Helen Oyeyemi, “Books and Roses”
14. Denis Johnson, “The Largess of the Sea Maiden”
15. Alice Munro, “Open Secrets”
16. Lucy Corin, “Madmen”

朝日カルチャーセンター 英米小説の翻訳 講師:越前先生
新宿中之島開催もあり。

2017年4月期 4~6月 『ダ・ヴィンチ・コード』のパロディー
            7月期 7~9月  同上
            10月期 10~12月『インフェルノ』
2018年1月期 1~3月 『ニック・メイソンの第二の人生』
            4月期 4~6月  ?(思い出したら埋めます。)
            7月期 7~9月 Only Child
            10月期 10~12月   ?(思い出したら埋めます。)
2019年1月期 1~3月 ?(思い出したら埋めます。)
            4月期 4~6月 The Man Who Took His Hat Off to the Driver of the Train
            7月期 7~9月 Olympia
            10月期 10~12月 同上
2020年1月期 1~3月 ミステリー短編
            4月期 4~6月 休校
            7月期 7~9月 フレドリック・ブラウン、Beware of the Dog
            10月期 10~12月 エラリイ・クイーン、Ten Days’ Wonder
2021年1月期 1~3月 マイケル ロボサム、Good Girl, Bad Girl
            4月期 4~6月 マイケル ロボサム、Good Girl, Bad Girl
           7月期 7~9月 The London Eye Mystery, Siobhan Dowd (著)
2022年8月、9月:Olympia

オンライン特別講座(越前先生)                               
2020年6月     「最後のひと葉」
           9月      After Twenty Years
           10月    同上
           11月    同上
           12月   「最後のひと葉」 part 2
2021年   シートン動物記 オオカミ王ロボ


宮脇孝雄先生 勉強会
2021年1月   アリス・マンロー、A Real Life    
   2月   同上   
   3月   同上
   4月   同上
   5月   サイエンス・フィクション短編
   6月 同上
   7月
   8月
   9月

朝カル自主勉強会                               
2020年第1回 5月      アガサ・レーズンのコージー・ミステリー
          「通訳翻訳ジャーナル」コンテスト課題
            第2回 6月      Only Child Chap 28
            第3回 7月      Only Child Chap 29
            第4回 8月      Goodbye Stranger
          「通訳翻訳ジャーナル」コンテスト課題
            第5回 9月      フレドリック・ブラウン、Beware of the Dog 自主課題
            第6回 12月     エラリイ・クイーン、Ten Days’ Wonder 自主課題
            第7回 2月      SHOWA、「通訳翻訳ジャーナル」コンテスト課題
            第8回 3月      マイケル ロボサム、Good Girl, Bad Girl 自主課題
   第9回 6月  謝辞、自主課題

西崎憲先生 英米小説翻訳講座 超初級 
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原田勝先生 ヤングアダルトの勉強会
2022年3月~現在
課題図書:『二つの旅の終わりに

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恐竜キッズのみんなへ

11月25日にハヤカワ・ジュニア・サイエンスから恐竜学入門書『きみがまだ知らない恐竜』シリーズが3冊発売されました。

ハヤカワ・ジュニア・サイエンスの第1弾です。

恐竜は好きなのだけど、本を読むのが苦手な恐竜キッズにお薦めの3冊です。

小学3年生から中学生向けで、総ルビです。恐竜に関する言葉はそのまま残し、それ以外の部分は小3のお子さんでも読めるように、かみ砕いた説明にしてあります。

読み聞かせから読書への移行期に楽しんでいただけるシリーズです。まだひとりで読むのは疲れちゃうときは、代わりばんこに読んだり、読み聞かせてあげたり、少しずつ毎日読んだりするといいでしょう。

小学校に通う6年間は、お子さんと一緒に本を読める貴重な時期です。ばたばたと過ごしがちですが、寝る前の読み聞かせのお供に、朝読書に、ゆくゆくはひとりで読めるように、長くそばに置いてもらえる自信の3冊です。

そして恐竜はまだ好きだけど、子どもっぽいのはいや、という中学生のきみ。監修の真鍋先生が監訳している『恐竜学入門』で調べながら訳したので、中学生の恐竜マニアのきみたちにも楽しんでもらえると思います。小学生のときの理科は好きだったのに、中学に入って生物が難しい! と理科が嫌いにならないように、この本で本格的な恐竜の知識を身につけてください。どの本も恐竜類の分類の話から始まり、生息地・生態と詳しく載っています。英語の本もあるので、比べて読むと英語の勉強にもなりますよ(ただし、監修の関係で、一部原書とは内容が異なる場合があります)。

監修は、国立科学博物館真鍋 真先生にご担当いただき、原稿整理の段階から細かくみていただきました。

著者は、ベン・ギャロッド博士。BBCの「骨が語る動物の秘密」に出演されています。イギリスの子ども達も恐竜が大好きなようです。

装画は、サイエンス・イラストレーターの菊谷詩子さん。

そして、ハヤカワ・ジュニア・ブックスの編集者のお二人。ここの漢字は開く、閉じる、ここの言い回しはもうちょっと分かりやすく、と辛抱強く三校までお付き合いいただき、この場を借りて感謝申し上げます。

恐竜が大好きな人たちが集まって作った本なので、恐竜好きのお子さんにもきっと気に入ってもらえると思います。

本の内容やイラストなどは、Hayakawa Books & Magazines(β)のページでご覧ください。

最後になりましたが、本には読者カードが入っているのではないかと思います。ぜひぜひ、感想やご要望(ディプロドクスやスピノサウルス、ヴェロキラプトルの本が読みたい、とか)をお寄せください。関係者が飛び上がって喜びます(個人的には、スピノサウルスの背中の帆の秘密が知りたいです)。恐竜の輪がどんどん広がりますように、楽しみでなりません。

この本を読んでみんなも恐竜博士になってくださいね!

令和2年11月20日 訳者 矢能千秋

寄稿:JAT blog:JATディレクトリ、使っていますか?

日本翻訳者協会(JAT)のブログに、JATディレクトリの使い方について寄稿しました。

記事はこちらでお読みいただけます。

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写真:科博のトリケラトプス。予約制でしたが、空いていていつもよりもゆっくり楽しめました。